素肌に依拠する
笹子ゆら
意識を下方修正する
受け止めきれない諦めを海に投げ捨てて
優しさのような白波を蹴破った
どんなに叫んでも
摘み取られたらお仕舞いね
見苦しいから、見てみぬふり決め込んで
次の言葉を期待して
地球儀に張り付いた希望、剥がして、呑み込めよ
例えばを繰り返す、泳ぐ目が憎たらしい
しがみ付いたしがらみも躊躇が無いし
白濁した瞳に確かな明日は望めないから
僕の右手を使う、魂がゆれる、答えなど出したくない
わかってほしかった
何も触れさせたくないのに
感じてくれよって
傷が呻きながら、泣くだろう
なあ、君の素肌を見せてくれ
何も変わることなく天命、恥ずかしげもなく性交、息を切らして
冷たい夜のような孤独が言葉を奪うから
鎖骨に凍みるな
自由詩
素肌に依拠する
Copyright
笹子ゆら
2011-04-25 23:23:42
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