グレープフルーツジュース
榊 慧



グレープフルーツジュースがおいしいので今夜自殺はしない。

今度はどんな啓発本買ったのかしらないけどすぐパッと影響されてすぐ忘れて終わることは明白です不確定性は皆無だって他人ごとだから所詮ばからしい期待はいつもかなり低くする癖はいつからだろうね俺は愛で食えないから水道水でふくらしてるタイプの人間です善人ぶって善人っていうのを無自覚にアピールされるのを俺は見てなくてはならない許せる日がくるのだろうかと考えると死ぬしかなくなりますね死ぬしかないんですよ死ぬしかないって十歳のときにはもう明確なことだった俺は死ぬしかない善人ぶるのと善人は違う善はある、でもあなたのそれは違う。あなたに納得できるように説明はできないだろうし何の効力もないことはもう実証されているつまり一番早かった絶望というやつ。俺はキチガイでいいキチガイならキチガイで悪人なら悪人、不良品なら不良品でいい俺は内向的に完結していて壊れたマンホールは無数みんなして糞便を棄てる流す見えないところで見えないところに動かない石は動かない善人ぶっているやつらを俺は殴ることができない不利なつくりだ全く。死にたい殺せないから死にたいそれだけです俺は殴れないのは殴ることで解決しないとわかっていて結局疲労困憊でそれだけで終わるからです疲労困憊、Amenなんてねキリストは昔はいたかもしれないけど今は少なくとも実像としては存在していないどこのスーパーにもいないしだから祈りってのは絶望だと思った。両価性の中で生きている。人は。両価性。誰しも。だから美しいとかが存在する。俺は支配者よりは小作人か奴隷がいい。両価性。一つは存在しない。


散文(批評随筆小説等) グレープフルーツジュース Copyright 榊 慧 2011-03-04 23:37:29
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