夜の茶会
朧月

知らぬ間に
今日と明日の境目の
白線を越えていた

部屋にメイプルの香り
焼きたてのパンを置いて

朝にこそふさわしいと
あなたは横向くけど
このままいればもう
朝なのですよ

星があり月もみえて私たちが座り
対角の流れに風が加わる

秋の草花一輪飾る
言葉がなにもせぬうちに
ことりと過ぎればいい
時計の針も

知らぬ間に超えていた
白線はあの
日の私なら泣いた
今日は香りが支えた



自由詩 夜の茶会 Copyright 朧月 2010-10-09 21:54:00
notebook Home 戻る  過去 未来