愛すること 褒め称えること 闘うこと
一 二

なんと愛しいこの眺め 
物憂げな愛しい人
君の綺麗な
頭の先から爪先までの
揺らり揺らめく布地のような
肌の煌めくその様子

深々とした君の髪
つんと香りを漂わせ
まるで香る流離いの海
青とセピアの波のよう

さながら船が朝風と
共に目覚めの刻を迎えるように
我が夢見る魂は綱を解く
遥か彼方の空に向かって

君の目には
酸いも甘いも
何も浮かばず
まるで鉄と金の混ざり合う
二つの冷たい宝石だ

美しくも投げやりに
そんな調子で歩く様など
棒っきれの先っぽで
風と共に踊る旗のよう

怠惰がずっしりとのし掛かり
君の幼い頭はまるで
小象のように
危なっかしく揺れていて
身を傾いで寝そべれば
あたかも華奢な船体の
右へ左へ舳先を
水面に潜らせるよう

轟音響く氷河が溶けて 
膨らむ波頭さながらに
君の口のその水も
歯並の縁に押し寄せれば
祝いの酒を飲む心地
あの苦くも誇らしい
我が心に星を散りばめる
水のように澄んだ空を飲む心地

輝く子供たち
千年王国の到来
楽園が始まる


自由詩 愛すること 褒め称えること 闘うこと Copyright 一 二 2010-09-30 00:14:51
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