ポエム?現代詩?
非在の虹

(この文章は多くの人の意見が聞きたくて書きました。名前も出てくるし、引用もあります。
違う、という人もあれば、僕の読みの浅さを知らせてくれる人もありましょう。
ただただ、知りたいだけですが、多くの人の知恵が欲しいのです)
(引用した文章は、すべて「現代詩フォーラム」に投稿された文章です。
興味を持たれたかたは、ぜひ原文に当たられるよう、お勧めします。)


先日、僕は「ポエム」と「現代詩」と呼ばれるこれらに対してひとりごちのような文章を書いたが、なにも溜飲は下がったわけではない。
相変わらず分かったような分からないような、物言いがうろついて、ここらで決着をつけてくれと言いたいほどである。

前回僕はなにを言いたかったか、簡単にまとめる。

1、 詩を分類するさい、「現代詩」と「ポエム」を対置的に考えるのには異議がある。

2、 なぜなら、「現代詩」はともかく「ポエム」という分類はインターネット上でしか(それも日本の一部の)流通していないから。

3、 「ポエム」の存在を主張するなら、作例をきちんと明示して、定義するべきである。(僕はポエムを否定しているわけではない。抒情詩とは違うのなら、新たな定義が必要だ。)

4、 「現代詩」と「ポエム」、この不確かな存在は、インターネットの閉鎖性として自らを疎外することになり、発展性は大きく失われる。
(「現代詩」と「ポエム」はネット詩の符丁となっている。それくらい外部世界、活字世界などの認識からズレている)

3は言っていないのだが、予てからの僕の念願で、ここに書いた。

まず、「意味として、ここでしか通用しない(ここでも通用しないのだが)」ポエム(という符丁)をどう理解すべきか考えなくてはならない。
「ポエム」に決着がつけば、あとはなんとかなるだろう、という魂胆である。
まず言い出しっぺは誰か?である。しかしそれがわかる術はないだろう。
これがネット社会である。
オリジンは多くの言葉の霧の彼方に遠く見えなくなっている。
たかだか10年かそこらのことであるが。

だが、手がかりはすべてなくなったわけではない。ネット詩にはその揺籃期から現在まで活躍している人々(おそらく年齢で30代、40代)がおり、その人々の文章が残っている。
(これもネットの宿命だが、その貴重な文献(あえて文献というが)は発表されるそばから、ビュンビュン後方に飛び去って、検索は極めて困難だ)

オリジンを知る人の一人、佐々宝砂氏は、WEB上の女性のみの詩人グループ「蘭の会」の発起人の一人である。
現在も多くの作品と発言を発表し続ける稀有な詩人である。
同じくオリジンの一人、山田せばすちゃん氏が、2003年7月にサイト発足の祝賀を兼ねて?発表した『山田せばすちゃんショウ その1』は次のように始まる。

「原口昇平が語り、佐々宝砂が月にほえる、さてさてこの思っても見ない展開に、あるいはサイト主催者たる片野氏は涙を流して喜んでいらっしゃるのではないか、などとまずは慶賀の至り。佐々宝砂に同志と呼ばれるのは実に光栄だが、名指しでトラブルメーカー(苦笑)などといわれると胸に手を当てて越し方行く末を思い、夏の夜空の輝く星に己の詩人としての未来を占ってみたくなるこの愛すべき小心者の俺こそが、投稿と批評のサイト「常盤荘」をつぶした(嘘)噂のネット投稿詩連続強姦事件の犯人こと、山田せばすちゃんです。」

この饒舌体の文章で「現代詩フォーラム」において、佐々宝砂氏がいかに重要なメンバーであったかが、理解できよう。

佐々氏の発言を知る必要があるのだ。

さて佐々氏の文章に、『ポエム派宣言』がある。
最初から、おお、そのまんまやないけ!である。
しかし安心してはいけない。詩人の文章は「わかりやすさ」をめぐって、ダンテとヴェルギリウスのごとく文学、マンガと徘徊する。
4章の文章を経て、いよいよこれからが本論である。
とそこで、『ポエム派宣言』は中断している。
まったく残念なことだが、梯子ははずされてしまったのである。
佐々氏が積極的にポエムを評価しようという意気込みだけが感じられるのだが・・・。

僕は、佐々氏とは一面識もない。それでも勇を鼓して、続きの執筆を進言したが、今は書く状態ではないらしい。
だが、まだ知る術はあろう。オリジンを知り、なおかつ現役で活躍している人は、まだまだいる。

「poenique」という投稿サイトがある。
一時はたんなる投稿サイトの枠を越えて、ネット詩の良心を保証するサイトとなっていた。
その主催者いとう氏である。
いとう氏は、時代を表現する多くの文章を書いてきた。
彼も詩人であるばかりではなく、批評家として、ネット詩の証言者として、その重い任を負ってきた人だ。

いとう氏の文章に、ついに僕たちは核心を発見するかもしれない。

   つづく。(すいません。眠いので、先は、2、3日後に書きます)


散文(批評随筆小説等) ポエム?現代詩? Copyright 非在の虹 2010-08-22 04:10:19
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