夜明け
光井 新

にんげんのいない
夏草荒れる
河原に錆びた金網の
フェンスで四角く切り取られた何もない
空き地に
忘れ去られたベンチがあって
風雨にさらされ陽に照らされて
座れば崩れてしまいそうな
そこに夜明けが座っていた


自由詩 夜明け Copyright 光井 新 2010-08-10 17:15:36
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