初夏、慕情
はるな


つつじから蜜を吸いとる口元が こぼれるようにあまく光った

胸もとはこぼれる花弁の花水木 火照る頬には蝶々が咲く

風が光れば花たちは咲き笑い きみが笑えば空が高まる

日ごと濃くなる緑と空 日ごと濃くなるぼくのもう赤い劣情

くちびると指先に赤をともした君花のようには枯れてゆかない



短歌 初夏、慕情 Copyright はるな 2010-05-13 01:36:48
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ちりぬるを