現代詩とマルコフ連鎖モンテカルロ法
KETIPA
ちょっと目を離したすきに、新着作品はリストの果てに沈んでしまっている。1-2週間分の作品をまとめて見ようなんて気にはなれない。それが多すぎて、かつ自分に合う作品が少なすぎるから、なんとも労に見合わない。そうなると常連というかお気に入り作者の新作に目を通して終わりになったりするから、必然的にバイアスがかかる。今まで知らなかった、ポイントの少ない作者の作品はますます目立たなくなり、有名作者が固定化するというよくある二極化。避けられないものかねえ。
で話は変わるけど、マルコフ連鎖とか形態素解析を組み合わせたアルゴリズムによって、日本語文章の要約、再構成とか、TwitterのBotなんかが色々できている。テクノアレルギーなどをお持ちの方なら、「マルコフ連」あたりで読み飛ばしモードに入っただろうけど、つまりは、ある程度文法が合ってるかもしれない文を、プログラムによって組み立てることも出来るよってこと。
大体はカオスな文章になるだろうので、抒情とか物語性を重視する詩人さんたちには一笑に付されることかと思う。だけどもカオスの申し子みたいな詩人さんなら、突飛な単語の組み合わせに面白さを感じえるかもしれない。じっさい詩人ではなく、一般のネットユーザー達は、そのメチャクチャな文字の組み合わせを面白がっている。だからこそ、マルコフ連鎖とかをつかった文章作成プログラムがわりとそこらに出回っている。これを単なる戯れと見ることも出来るかもしれないけど、もっと詩に特化したプログラムを組めば、架空の詩人をでっち上げることだって可能だろう。もうちょっとプログラムを勉強すれば、下手をするとおれでもできるんじゃないか。あ、ちなみに以前投稿した『出力結果』は、プログラムが出力した文章を模した手書きの詩です。多分ばれてたとは思いつつも一応ね。で、プログラムが書いた詩に感動するとすればそれは……
うーん、「こんな議論は前にも何回もされとるわ」感がしてきたな。まあそれは一つの話で。少しベクトルを変えて、もう一つ思いついた可能性について。
早い話が、プログラムに詩を選んでもらおうか、という思いつき。自分が苦手なタイプの詩によくある傾向を学習させて、それらを除外したリストを提示するということ。これはマルコフ連鎖とは違うプログラムを必要とするだろうけど、不可能ではないはず。当然よい詩を取りこぼす危険性も孕んでるけど、それは現状でも同じなんだから、探す手間を少しでも省けることを考えると、あながち無駄とはいえない、個人的には。
それともTwitterのごとく、次から次へと情報(詩)が流れていって、捕捉できないものはばっさり切り捨てていくというスタンスで利用するほうが、今風なのかね。あんまり詩にはそぐわないスタンスやな。
なんだこの情熱の欠如は。おいおれ。