ボーダーラインの中に立つ
なき

冷たさと温もりの色が混ざる道 日なたばかりを選んで歩く


やわらかな風と陽射しの午後の二時 黙った君に少し近付く


雨の前 ぬるい匂いを吸い込んで 家路を急ぐ 青い夕方


遠い人 記憶の中で儚んだ 春の氷雨の落ちる手のひら



短歌 ボーダーラインの中に立つ Copyright なき 2010-03-04 23:45:46
notebook Home 戻る