世紀末のうた
竜門勇気

どうも生きている人こんにちは。
死んでしまった人ご愁傷さま。いつもこの散文コーナーの私が詩を書く理由的な散文というか作文らしきもののタイトルを見る度に、心の底からなんで突然無名の詩を書く人の詩を書く理由なんかに人生の一部を使ってまでして付きあわなければいけないのですか。などと思ってテーブルをひっくり返したり植木鉢にトペ・スイシーダを放ったりしていましたが、なんか薬を飲み続けたら嘘のように「ああ、あれは少し常軌を逸していたな」と思えるようになったので僕の詩を書く動機をちょっとお前らみたいな社会の不燃物にも話してやろうかと思います。
ちょっと薬が切れているみたいなので摂取してきます。

閑話休題。申し訳ありません。なんか失礼なこと言ったみたいで。ほんとにそんなことは思ってないんですよ。もう、あなたが僕では無いというただそれだけで僕は畏怖してますから、尊敬と嫉妬が入り交じった視線ででもいつか追いついて見せるぞみたいな前向きな卑屈さを見せますよ。あはは
あ、面白く無いですか。いいじゃないですか人生の九分九厘面白くない事ばっかりですよ。僕がその一厘な訳ないじゃないですか。たぶん面白みのあるその一厘って寿命が来たときに「ああ、ようやく諸々の罪科が終わるのだな」っておもう、その時だけですよ。その一瞬が一厘ですって。丸々その瞬間が一厘に収まりますって。貴様らのような浅はかな生き物にはそのくらいでいいと思いますよ。お願いですから僕に詩を書く話させてくださいよ。生まれるときの忘れものは羞恥心だけじゃなかったんですか。脳みその代わりにSONYのゲーム電卓でも入ってるんですか。
なおかつ電卓としての機能だけを果たさないように奇跡的な壊れ方をしてるんですか。消費税が100%になっても買値を100で割って100を掛けてメモをしたあとに財布からお金出して、さらに商品代金を財布から出して店員の顔面にトペ・スイシーダを放つんですか。
薬?あ、今日はまだでした。飲みます飲みます。はい飲んだ。

なんの話でしたっけ。

鮫の話?鮫の話聞きたい?じゃあ長くなるけどいい?鮫がアフガンファウンドと軍人将棋する話とその他があるけど。
その他がいいのね。うん気持わかるよ。プロトタイプが完成形よりすごいみたいなノリね。その話する前にちょっとだけ手首から赤いの出していいかな。そしたらなんか二人の距離近くなんないかな、って思ってんだけど・・・あ、赤嫌い?あー嫌いなんだ。じゃあやめとく。逆にスルメイカ食べるわ。え?いやイカは血液がヘモグロビンベースじゃないってそれだけ。血液の色違うから、うん。まあ逆にっていうのは嘘。嘘っていうかなんかじゃあもういいや。鮫に関する自作小噺するね。


軟骨のうまみはどこからくるのですか?

鶏とかからです。

鮫の体は軟骨しかねえからレントゲンに映んないんだよ。

わかる?俺の言いたいこと。
そうだよ。鮫の体は軟骨しかねえからレントゲンに映んないんだよ。ね?

鮫よ、お前軟骨ばっかじゃねえか。

はい、すみません。

骨のない奴だな。

はい、すみません。

俺が何を言いたいのかわかる?

いいえ、すみません。

お前は軟骨しかねえからレントゲンに映んないんだよ。

はい、すみません。

ってよ、いじめられてんだよ鮫は。
毎日毎日。どうなのよ。
毎日毎日。いじめられてんだ。大したもんだよ。辛くっても我慢してよ。
価値観はそれぞれだけど俺はえらいと思う。本当に。
毎日いじめられてんのにさ。
鮫のレントゲン技師に。



散文(批評随筆小説等) 世紀末のうた Copyright 竜門勇気 2010-02-14 05:16:32
notebook Home 戻る  過去 未来