川で洗濯する女達
瑠王

サングリア

サングリア

サングリア

三対一の割合で男の空気は無いに等しい
隔てたテーブルがまるで川のようだ
反対岸の草陰から覗いているような
そんな気分になる

女達は曝けた足を組み 煙草に火をつけ
ルージュのついたグラスを船のように揺らし
男の知らない哲学と世界を唱えている
男の沈黙は猫に似ている
手にしたビールがちょうど毛糸の玉のようだ

これで仏ワインでも持ち込もうものなら
オルレアンの乙女が降臨するよ
神の掲示の標的はもちろん猫だ
百年戦争が起きる前にしっぽを巻いて逃げようか

しかし神秘の根源だけあって
女達の笑い声は生命力に満ちている
そして女達にはソファがお似合い
ああ、男だな やはり女はいい
さて、同士を見つけてそんな話をしよう
女も男も夜はこれから



自由詩 川で洗濯する女達 Copyright 瑠王 2009-12-18 17:31:20
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