午前0時になると
吉岡ペペロ

午前0時になると
観念的なこの世の中のからくりが
魔術的にほどかれていった

蛍光灯と事務機器いがい何もないフロア
そこには僕しかいなかった

ほどかれたからくりは
僕になにを教える訳でもなかった

蛇つかいたちがラッパを吹いている
彼らはぞろぞろと階段に消えていった
それはなにかの行進のようにも見えた

午前0時になると
観念的なこの世の中のからくりが
魔術的にほどかれていった

僕は手をやすめ陶然とそれを眺めていた
嬉しくてそれで悲しかった


自由詩 午前0時になると Copyright 吉岡ペペロ 2009-10-31 02:53:22
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