鳥かご少女
空都

ひとつの話をしよう

あるところに少女がいた
美しい少女がいた

その少女はあるものしか食べない


チョコレートか

キャンディか

ショートケーキか


いいや

少女は鳥を食べた

飲むように生きた鳥を食べた

食後の少女のため息は
霞になって空に消えた


かごが鳥をいれる

鳥がかごにはいる

それは自然で必然で

耳がくすぐったくなる声で笑う



その少女は鳥かご少女



自由詩 鳥かご少女 Copyright 空都 2009-10-08 16:55:17
notebook Home 戻る 未来