マジックミラーの向こう側で
暗闇れもん

脚を組み壁をにらみ続けている綺麗な人
何かを時折叫び壁を蹴る

コーヒーに口をつけたのは
私が部屋を酷く冷たくしたせいだろう

コーヒーから登る湯気が彼女をくるみ
悪態をつく言葉と一緒に香ばしい香りが放たれている

スーツ姿の彼女があまりにも綺麗過ぎたので
告白もせず
正体も明かさず
そっと屋敷にしまいこんだ

紫色に血が通いばら色になる
白い頬に血が通いばら色に染まる

マジックミラーの部屋を後にし、次の部屋に向かう。

コーヒーが溢れる
ミルクを含みカフェオレになる



自由詩 マジックミラーの向こう側で Copyright 暗闇れもん 2009-09-23 14:16:40
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壊した世界