ゴースト(無月野青馬)

焼却炉で燃やしている
黒い物語
黒煙に消えてゆけ
あの指


辱める言葉を吐いて
支配できると思い込んでいる
あの竜頭を
どうにかしなければ


生暖かい風が吹いて
神経を逆撫でされる
あの指が這い回り
あの指が揉みしだく
そんな運動は二度と赦さない


校舎裏
蟻とあらゆる
縮図が現れ
あの指
あの頭


青い放課後
図書室
本のように
指が無数に
蘇って
また、燃やしに行く


黒い物語を
黒煙に還しに行く
指を消していく


しかし
あの指、どうしても消えない
オリハルコンが必要なのか





自由詩Copyright ゴースト(無月野青馬) 2009-09-01 15:08:18
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