ゴースト(無月野青馬)

<空>が恋しい
君の住処だから
<空>が恋しい
君が座っているから


青い馬に乗って駆け巡る草原
壁紙をも突破する
誰も彼もが皆、透けて見える
青い馬に乗って駆けていると
見えなかった、ヒトの本当の姿が見えてくる
誰もが痩せていたんだ本心


青い馬に
ずっと乗っていたい
草原は広すぎるから
ずっと乗っていたい
黒雲が迫って来るから
ずっと乗っていたい
このまま在るべき場所へ
行ける気もする


ずっと昔に
お祖母さんから聞いた話
覚えている
今も信じているよ


「<空>には、守護天使様が住んでいて、自分の主人のことだけを見つめて、守っている」という
御伽噺
信じている
ずっと
あの日からずっと


<空>には自分の守護天使が住んでいる


だからかな
<空>が恋しいよ
やっぱり君の住処だから
声を聴いたことすらないけれど
僕には伝わって来るんだ
いつも君が見えない手で
僕の手を引いていてくれることも
夢の中でだけど
僕を背中に乗せてくれたこと
揺らぎを越えて、雑念を越えて
越えた世界へと
導いてくれていること


僕は気付いているよ
いつの間にか
家にいた
あの青い馬は
君がプレゼントしてくれたんだっていうことにも





自由詩Copyright ゴースト(無月野青馬) 2009-08-29 16:22:09
notebook Home 戻る  過去 未来