化石の寿命を
因子

いつからか 独り言がふえて
よけいな言葉は
詩をつくらなくなった


目がさめたら
黒板は白く埋まっている
「もう充分です」
だからもうかえりなさい
言外に、言外へ


言葉も私も
化石にはなれなかった
気味悪く まだ
よけいな器官が、うごめいているから


たばこも酒も知らないけれど
悪いものだって、そう、
受けいれて受けいれて、
だけど、まだ、
生きていたい、
あらゆる価値を失くしても、
ただ、立っていたい

わがまま でも


自由詩 化石の寿命を Copyright 因子 2009-08-15 18:22:36
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