台風0号
服部 剛
ふと見下ろした煉瓦の上に
蝸牛の子供が一匹
二本の細い触角で
何かを探るように、這っている
少しの間、僕は思いに耽り
ふたたび見下ろした
小さい渦巻はさっきより
確かに、前へ、進んでいた
自由詩
台風0号
Copyright
服部 剛
2009-07-29 00:17:16
縦