地球の子ども
あ。

おさなごの手で目隠しされたみたいに
まだ薄白くぼんやりとした月は
うろこ雲のすき間から顔を少しだけ見せる

指で四角に切り取って覗き込んでみた
ぼくたちよりうんと長く生きたこの風景は
瑞々しさを古ぼけることなくたたえており
乾ききった音を立てるぼくの何処かが
綿花のごとくするすると潤いを吸収して行く

この星にとってのぼくたちは
何の力も持たない小さな子ども
いたずらばかりの困った子ども

胸いっぱいに感謝を広げ、抱きしめること
心地よく肌に感じる優しさを、知ること
たとえ一滴だけでも潤いを、与えること

こころをもって生まれてきた理由は

ちきゅう、うみ、みどり、りく、くも
みんな一つの気持ちで繋がっている


自由詩 地球の子ども Copyright あ。 2009-06-05 23:03:48
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