まばゆい闇
吉岡ペペロ
ねばい黄色い熱が
女たちの声に裂かれている
それはずいぶん
長いあいだ裂かれていた
腐りはじめた原色
そのひかりが黒に吸われている
まばゆい闇の中で
彼女のことを思い出していた
アキレス腱を切られた少女は
彼女は欠落したものが多かった
彼女のまわりもまた多く欠落していた
少女だけが惨劇に見舞われたのは
彼女なら言うだろう
あたしはいつも、最善だから、
ねばい黄色い熱が
女たちの声に裂かれている
それはずいぶん
長いあいだ裂かれていた
腐りはじめた原色
そのひかりが黒に吸われている
まばゆい闇の中で
彼女のことを思い出していた