こころのすきま
うたひと


あなたは 食べる
食べる
食欲ではなく
衝動にかられ
食べる
何かいたいのしれない
衝動につき動かされ
コンビニへ走る
人にぶつかる
赤信号も目にとまらない
あなたは
イライラしたように走り
コンビニの扉のみを凝視し
飛び込んだ
無意識的にカゴを取り
手あたりしだい
食べ物を買いあさる・・・

口の中へ
胃の中へ

食べ物をひたすらに
詰め込んでいく
心のすきまを
必死で埋め合わせる為に
口の中へ
胃の中へ
詰め込んでいく
鼻水をたらしながら
よだれをたらしながら
涙を流しながら・・・
そして
冷たい床に横たわる

モノスゴイ安堵感が
心を包み込み
次の瞬間
いたいの知れない
不安と後悔と自責の念が
押し寄せ
安心と不安が
入り交じって
複雑な気持ちになる
天井を仰ぎながら


心の微妙な動きを感じている
ある種の自意識が
覚醒したとき
トイレへ走り込む
心のすきまを埋めようとした
モノ達が
口から吐きだされ
ぐったりと
ベットに倒れ込み
少しの快感に似た感覚をおぼえながら
眠りにつく            


自由詩 こころのすきま Copyright うたひと 2004-08-27 10:56:49
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