メッセージ
岡村明子

ある冬の朝
公園で
撤去された箱型ブランコの支柱の真下に座り
砂に文字を書いている
星が消えようとしているうちに
あらゆるところで細胞が目を覚まし
孤独な宇宙は
太陽に凌駕されていく
たくさんの足あとが
せめて
この文字を消さないように
砂の溝に小石を入れ
上からさらに砂をかぶせ
押し固め


いつか
雨に許されて露わになる日まで
この文字が消えないように


自由詩 メッセージ Copyright 岡村明子 2003-09-23 00:33:24
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