灰皿
因子

鈍く
重い
灰皿のふちを
舐めたかった
かわいた舌で

逃がさぬよう
一心に
ただ
かわいた舌で

呼ぶことが
できなかったから
ただ
かわいた舌で

誰かでなく
私が
かわいた舌で
ただ


自由詩 灰皿 Copyright 因子 2009-03-15 23:42:00
notebook Home 戻る  過去 未来