草笛 弾く キャベツ
青色銀河団

あいにくと
今朝は
雲母の雨

レイゾウコに
証券市場線の傾きで
保存されたキャベツが
笑う

そう
どうでも
いいことだった

遠いNの遠足に
かかる雲のあいま
母さんの
鏡台の口虹が
光る


生まれる前に
死んでいた
孵化器のなかの
有精卵

そのにおいの
柔らかさ
4Bの鉛筆に閉じこもる
あの少女の指の腹にも似て


俺の胃袋にも
雨はふりやまず

綺麗に光る
その包丁で
キャベツを
切る


自由詩 草笛 弾く キャベツ Copyright 青色銀河団 2004-08-22 02:18:15
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