白紙の辞書
こめ

ゆらゆらと歩く空中で

カメラのフラッシュでできた影が

一人で先にあるいていった

僕は世界の呼び声で起きる

僕はここにいるけど

世界は何処にある

昨日の事もいつか忘れる

あなたを抱いたぬくもりもいつかさめる

そうやって奇跡は繰り返される

未来と過去が混じり合う

もっとずっとぎゅっと中心に抱くは疑問

あの寒い夜の事だけ

君はずっとここにいてください

明日も笑って僕を笑わせてください

居なくなってきずく

いつかこんなに愛しい君のことも忘れるだろう

シンデレラはいつからお姫さまになったのだろう

所詮僕らは絵本の中だけで満足する世

滴りうずくこの胸のざわめき

否定しか繰り替えさえない若者

現実しか見ない大人

誰だろうか

僕の辞書には言葉などは一切なく

すべて白紙

意味などあって無意味ってことにやっと分かったよ

白紙の辞書に火をつけて

燃える炎は無色だった

空にあがる灰は

現実を受け止めるのだろうか




自由詩 白紙の辞書 Copyright こめ 2009-03-11 22:59:57
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