ア、ア ネ モ ネ)
aidanico

((ア、

した、明日/
あわく、中に いる(の
遊泳す/る、書物の朗読するなかに/かんたんに
数えられるように、丹念に形成され(て
アネモネの、一文字を、切り、取ります
ア、アネモネ)

ちゅうぶを滑らせた真っ赤な縁取り
(黙っている、
(寂しい、
(静かな
 ところで)
齟齬をきたし/てしまっ・た
揺いで/しまっ・た
歪んで/しまっ・た
眦を捉え/(いそいで)
られる/(息を切って)
られない/(しずかに)
ように

ア、アネモネ
わたしとふたりで
淋しい夜を待つ
ア、ア ネ モ ネ))
水写された
柔らかな、
優しい三月の底力

夢には続きが必ずある。
望んでいてもいなくても
。アネモネを、仰ぎきれ
なかった、わたし、であ
る筈の体はそれを受け取
る前に水溜りへと溶けて
しまったのです。あんま
りにも強く雨が横殴りに
吹き付けるので、私はわ
たしの中心を失ってしま
いそうでした。それぐら
いに、よわく、脆く、捉
えられなかった指先はほ
そく伸びてしまっていた
のです。助けを求めた振
りなんかしていないのに

((ア、
端数のでた
媚の数かぞえ/ている
取り繕う・ため・に
綻びを直そう/と必死、なの
(ア、
の目線から扇状にループ
イ、の地点のみ/別々に分布
ちゅうしょう/てきだった/ことばたちには/
もうとうに飽きて・しまっ・た
ア、
三月のつよい意思
だった、/だから
いつもいつまでも四月にくぐり抜けられないでいる、の

ア、アネモネ)
あなたはひとりで
美しい朝を描く
ア、ア ネ モ ネ))
空に浮かんだ
五月雨を、
待ちきれずにいた四月のそぞろ歩き






自由詩 ア、ア ネ モ ネ) Copyright aidanico 2009-03-06 15:06:46
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