バウンス
nm6

 
 
 
 
歩きながら印をつけて、この探検のタイトルは未定だ。バウンスしてクリップ、クリップ。スタートを風のように切ったぼくらなら、どうぞご自由で。つまりは丸い月をどうなぞるかとかそういう問題に過ぎない。やあスキップ、スキップ。真夜中は周知の事実だ。期間限定で指をからめあったりする裏側で、地域限定で耳元をざわつかせあったりしている。爆音が光と同期しないまま、ぬるくなるビールの炭酸に揉み消されてゆく、ぼくらが知りすぎたあちらこちら。ここいらで、どうかな?


考えながら逆手にとって、その言い訳のタイトルは未定だ。バウンスしてスリップ、スリップ。滑りこむゴールに負け越したぼくら。どうぞご自由で。たとえばコンビニまで三往復するついでに君の望むことの一割も出来やしない。グリップ、グリップ。周知の事実をぼくは忘れてときに握り締めたりする瞬間に、期間地域限定でとにかくざわついたりしている。鼓動が色彩と同期しないまま、ぬるくなるビールの炭酸に紛れ込んでゆく、ぼくらの知らないあちらこちら。さあ今だけ、やめてしまおう。




きみに真夜中をプレゼントしよう。
ここいらで、さあ。今だけ。




歩きながら印をつけて、この探検のタイトルは未定だ。バウンス。クリップ、クリップ、スリップスラップ。吐けば吐くほどたのしい時間を、バウンス。ぼくらはどうぞご自由だ。いよいよ青空気分でループループループ。真夜中は周知の事実だ。真夜中は周知の事実なんだ。爆音が光と同期しないまま、鼓動が色彩と同期しないまま、ぬるくなるビールの炭酸に揉み消されてゆく紛れ込んでゆく。ぼくらが知りすぎて実は何も知らないままのあちらこちら。それでそういや、そちらどちら?そうぼくらはそう、舐めるように話せ。


自由詩 バウンス Copyright nm6 2004-08-01 21:53:13
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