八月
青色銀河団

羊歯が葉を裏返し
白い歯を見せて笑う
日陰の庭で
ちいさな神様が
泣いている

山じゅうの
虹を融かしこみ
熱い涙をながし
泣いている

(ちいさな神様の
 まっかな
 まっかな泣きっ面)

山のうえ
雲はちぎれて
遠く
池の蓮の葉に連なる頃
ひとりの少女が
軽やかに
みごもった



自由詩 八月 Copyright 青色銀河団 2004-08-01 17:07:35
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