彼岸の中日
kauzak

秋分の日は久しぶりの晴天
スーパーへの道のりも
穏やかな陽射しに包まれて

欠伸している
のはこの僕だ

スーパーへの近道は
途中で寺の境内を貫いて
道幅が急に細くなる箇所がある

低い塀の両側には
小さな墓地がひろがり
彼岸の中日
線香の香りが鼻腔に忍び込んでくる
墓には仏花が供えられ賑やかで

  *    *

スーパーで買い物を済ませて
帰る道
寺の南側の門の脇に立つ
小さな二体の庚申像にも
栗と柿が供えられている

境内の空はもう秋の顔をして
高い雲が大きく街を包み込んでいる


自由詩 彼岸の中日 Copyright kauzak 2008-09-24 22:59:00
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