これからもずっと好きです。
好きなだけです。それ以上は望みません、わたしを見ないでください、
わたしに構わないでください、嫌いです。あなたのこと、嫌いです。
これからもずっと好きです。
で ....
陽射しに微睡む君
まるで猫の様だとからかうと
小さな猫のぬいぐるみを僕に押し付けた
最近お気に入りのそれは
先日僕が気まぐれにあげたもの
眠り猫はいつも気持ちが良さそうで
日に日に ....
突然話しかけられたら 心臓が泣いてしまうでしょ
その前に止めておかなくちゃね 大丈夫一人でやれるわ
あなたはきっと私が また迷ってしまうからって言うけど
もうきっとあなたとじゃなくても ....
砂に埋もれていく
記憶の再構築
あなたの悲しげな瞳が
頭の片隅に
何度も巻き戻していたかった
擦りきれたテープのように
ぼやけても色褪せても
あなたの肌の感触は
鮮明に
時間 ....
風呂に入り
身を清めて
風呂上りの
ビール一杯
友人の生演奏
ゆったりと時が流れ
癒される
体が放心状態
また仕事が入った
体はボロボロ
心のオアシス
どこか知りませんか ....
うすく流れる明け空に
寝返りをひとつ
隕石とか堕ちてこないだろうか
僕は僕の人生を
いいかげん
供養してあげたい
逃れようのない角度で
刺し込む朝は
強制ですか
それとも、任 ....
死んだ魚と目があった
雑誌越しに水槽を眺める
病院にある魚って不衛生じゃない?
私は遠くから眺める
少女が水槽を叩く
ガラスがかつかつ割れそうな音をたてた
「おさかな、しんでる ....
筆先に
少しついた水を
ふりはらえば
雨もあがった
かならずそこに
たどりつける
ゆびがいたくても
ほほがしくしくしても
なんて濁った川
を体は流れている
発信しつづけ ....
輝く身体を滑らしながら
じゃあ、と
ぜんぜん悪くないじゃん、と
顔の傷痕は唾液で満たされた
腕のそれには
唾を吐きかけ踏みにじるであろうことを想像する
くすんだ紫のパンジーに
行こう ....
高名なる賞 高名なる賞 ジャスティス
泥臭いパンタロン トリッキーなレイアウト
やたら密度の高い または やたら空白の広い
まるでブックオフで買う皇室カレンダーのよう
井の中の蛙をそのままボイ ....
ねむたくて
ぼんやりしてると
人の話聞いてるの
と雌ライオンの
妻が言うので
雄ライオンの僕は
目の前を通り過ぎていく
バスを見送って
聞いてるよと
ラ ....
瞳孔
膀胱
月光
散る 視る
イる
キる
カッター
木片
砕く
けったいなくらい
粉々
....
寄生虫が
法律について
語っている
「言語と法律
お金と資本主義について」
寄生虫が
法律について
語っている
「結婚とは何か
離婚とは何か
女性の自 ....
突き抜けた青天から目をそらし
振り返ってしまうことがためらわれ
気付かなかったことにした
水滴ひとつ浮かばない箱を抱えて
所在を見つけようともしなかった
抜けた羽毛を一枚入れて
ふたを ....
路地裏の傘傾げ
死ぬときは
風邪をこじらせてと決めていた
かんざしではないことを不運に思いながら
奥さん、
こっそり呼びかける
その塗箸は
やはり孤独でできているのですか
新年の挨拶に
明けましておめでとうございます 今年もよろしくお願いします
は長いから
しんねんは
でいいじゃないか
エコじゃね?
目の前に立ちはだかっていた惑いは消え
頭の中で吹き荒れていた風が止んだ
今は怖いくらい静かになった生活に
呆然と足が竦んでいるだけのこと
その後はいかがですか
風邪など引いていませんか
....
躰中のやりきれなさを振り起こして
もう 誰も私を止められない
誰も私を縛りつけない
私は あなたじゃない
私自身に変わっていく
理性で抑し殺して生きるのはとっても窮屈だわ
頭でっか ....
休日という空間に。
僕と言う固体が。
特に動くこともなくかといって空虚でもなく
ただなんとなしに呼吸を繰り返しては
ただなんとなしに歩を進める
繰り返される幸と不幸を謳うテレビ番組
す ....
叶わない夢があったわけで
あなたは
そのなんていうか
ブラウン管の中で
夢を与える
夢を与える事を生業としている
私は私で毎日毎日
あなたを見ている
感動を呼ぶ出来事も ....
なんだかんだと
わがままを言われても
わたしは結局生きていくしかなく
アスファルトはいつだって硬い
あ
いま太陽が山際に溶けた
命がまた一つ
足音をたてた
希望を捨てないから
....
小学校に行ったよ
山奥の
廃校になった
なにもかも小さくて
洗面台なんかほんと低くて
でも何でも揃ってて
まだ、ひとの気配がした
あんまり陽あたりがよくて
運動場も広いから
....
あ
とか
い
とか
え
とか
お
とか
全部
水色!
他には何も無い
これが僕の、全てですから。
小学生の時
わたしは薄水色だった
黄色のハンカチ
黄色の傘
黄色のお気に入りの服
だけど、わたしは
小学生の時
薄水色だった
黄色の長靴で
水溜まりに入るのが大好きだった
....
綱わたりをしていると
月がきれいだったので
僕はまっさかさまに落ちていった
形の良い吉川くんがそれを見ていて
僕らはレンガ遊びを続けた
吉川くんはレンガをちゃんと地面に積んで ....
星は巡る
遥かな宇宙の揺らぎとともに
僕は痛みを抱えた穴ぼこを
埋めるように
光を見つめる
やがて昇ってくる朝日が
君と僕を
つなぐ気がした
朝焼けの
グラデーション
その向こうに広がる
今日 ....
秋分の日は久しぶりの晴天
スーパーへの道のりも
穏やかな陽射しに包まれて
欠伸している
のはこの僕だ
スーパーへの近道は
途中で寺の境内を貫いて
道幅が急に細くなる箇所がある
....
心臓が集まるとファンタジーになる
初秋に夏をふり返る日
スパイスをスプーンいっぱいほおばるような
日常のすてきな刺激のような
心臓がより添うときを
見たような日
旅から戻ったベ ....
生きる力をなくした母
私は毎日のように
「生きていたって楽しくない」って言われる
私はまだ母に生きて欲しい
どうしたらこの思い
母に伝わるのか解らない
きずいて欲しいこ ....
鈴虫に嫌われた
鈴虫に嫌われた
深夜起きられん露
西高東低
蛍光灯羽織り二代目
またたびのネグリジェ
大根抜く
大根抜く
返さんでいいから舐めさして
イチョウが凍み ....
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