ターンテーブル(習作
あおば


  ターンテーブル
                080910


ゆるやかに日が暮れ
跳びハゼが眠る頃に
三日月色の雲が出る
古着を売って流離う風も
そろそろ退屈するはずと
ゆるやかな思いに耽る

機関車が後退しては
なんども頭突きする
埠頭のヤード
ぼんやりした内海が
ゆるやかに息を吐き
気短な機関車が
動輪をきしませて
貨車を引き出して
空っぽになった
ヤード跡
風も無いのに
ゆるやかに回転する
黒々した沈黙の幾何学


自由詩 ターンテーブル(習作 Copyright あおば 2008-09-10 20:03:49
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