僕には携帯を充電するより少しだけ大切なことがある
ピッピ
僕
には携帯を充電す
るより少しだけ大切なことがある たま
に
は逆らってみたいと思う
噛みついてみたいと思う
傷ついた人に知らんぷ りを決め込みたいと思う
束縛されたくないと思う
僕に
は携
帯を
充電
するより少し
だけ大切なことがある
点 滅 は 死 の サ イ ン で ある
それでも 「呼吸」し「続けて」いたい
もう少し見えていたいんだ
暗い世界は嫌なんだ
たまには夢のない世界もいいと思う
夢は睡眠の副作用だ
僕には携帯を充電するより少しだけ大切なことがある
君と逢えばいつも
セックスできると思っている
僕のセックスよりスパゲティの方が好きなんだろ
君のセックスより
君の作ったスパゲティの方が
僕も好きだよけれどそれじゃ僕には携帯を充電するより少しだけ大切なことがある
そうやって言葉にするから
僕は充電器から手を遠避けてしまう
残酷だ
僕には携帯を充電するより少しだけ大切なことがある
乳飲み子の飲む乳は少しだけ温もっているに限る
僕には携帯を充電するより少しだけ大切なことがある
セブンはすぐ線分になってしまうから水面下ではこらえている
僕には携帯を充電するより少しだけ大切なことがある
外界のことはよく分からないからアイマスクを早く外してほしい
僕には携帯を充電するより少しだけ大切なことがある
言葉は意味を詮索する前に自らの事象に価値があるのかを考えてほしい
僕には携帯を充電するより少しだけ大切なことがある
95歳になってもプーアル茶と他のお茶の区別がつかない
僕
に
は
携
帯
を
充
電
す
る
よ
り
少しだけ大切なことがある
この詩を書き終える頃にはそのこともし終えているに違いない
バッテリが切れたら世界中のみんなが死んでしまうに違いない