Japan Slump
maynard
そいつは黒のタクトップに
80年代のシャンブレーシャツを着て
66後期のボロボロのジーンズに
黒のスニーカーを履いていた
サンドベージュのMTBに
飾り立てた削り出しのパーツで
ネオレトロだってカッコつけていた
そいつはドクターペッパーを飲みながら言ったんだ
憂い無い日が訪れるって信じてた
それだけが希望だった
何度祈ったか忘れたけど
これ以上最低がない事をまた祈るよ
少しばかりの不器用さが命取りだって
どこもかわらないだろう
日々のちょっとしたほころびが繕えない様じゃ
いずれズタズタになってボロ雑巾の様に捨てられちまうんだ
分かってるだろう
俺たちなんて罪を犯さなければ上出来なんだって
イイやつから駄目になってしまうって
自分は誰かを助けられるほど力はないって
そして誰も助けてくれないって
負けは認めたくないが
俺らが勝負してるところなんて
ちっぽけなアリの喧嘩程度なのさ
それで満足しなきゃ
命がいくつあっても足りないだろう
反旗が白旗になる前に自覚しなきゃ
だからもう一度振り返ってみて
今までの自分の墓穴を掘るといい
石碑などいらないから
二度と芽吹かないように深く掘るといい
どうか安らかに
清らかにってね
自由詩
Japan Slump
Copyright
maynard
2008-08-30 07:31:44
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