冷え性の男と中学生
詩集ただよう

一方が立ち止まり、つられて顔部分を黒く塗りたくられた壁のはり紙を見はじめ、所感を述べあう二人がいた。一人は融けかけたアイスを食べていた。わずかに背の高い方はその内容に人生を絡めて例えた。少し背の低いもう一人は今の恋について、今までにない程深い、初めての考察を口にしていた。一時、二人ははり紙の露な肢体を眺めて、行こうとした。一歩目に片方が遅れた。


自由詩 冷え性の男と中学生 Copyright 詩集ただよう 2008-08-14 20:34:15
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