水中時計
あおば


               080618


改革の時代の幕開けですと
勧められて購入した専門誌

第2章
第3章

マスタープランを読めと
空白のページが脅迫するから
第一章と書き改めて
横書きを縦書きにしようとしたら
ジョイフルとか
ライブラリイとか
カタカナたちが異議を唱える
うるさい連中ではあるが
納税者のような顔をしているから
無視するわけにもいかないから
ほとぼりが冷めるまでは
このままにしておけと
古くさい胴衣を着けたまま
横になって眠ることも出来ない
序章

最後には
立ち往生するのが
武士の本望なのかとも思うが
辞書がないので理解できない言葉もあったりして
空白のページは益々権威を持って
ページ数を稼いだりして
ご機嫌取りに走る
陸上はともかく
水の中だったら
ペンギンにも負けない
短距離スイマーたちが手を振っているが
口惜しかったら空も飛んでみろと
海ガラスは悔しがるが
水中時計は
ゆっくりと針を進め
マリンスノーに群がる
深海魚を無視して
時を刻む
律儀な古時計のようです


自由詩 水中時計 Copyright あおば 2008-06-18 00:50:50
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