祖母逝けり
三州生桑

しめやかに夏に入るなり大往生

涼しさやまぶたを閉ぢる指の先


 通夜に
棺の前のビール二本の宴かな


母の日や悲しき花にうづもれて

なき人をひき立てて咲け初夏の花


新緑や祖母はもう見ずもう言はず

骨になるまでの発句よ五月晴

九十の夏や骨壷軽すぎて



古寺は夏鶯の読経かな




■三州生桑HP■
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俳句 祖母逝けり Copyright 三州生桑 2008-05-13 18:49:35
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