定刻
あおば
080411
乱れ飛ぶ
風景が飛んでゆく
車窓の景色
小父さんと小母さんが
席を立ったので
列車の窓は停止した。
舷を叩いて魚を脅す
古くさい漁法を見ながら
連絡船は島から島へと
日用品を配送し
乱れ飛ぶ鴎の群れを
引き連れて
凱旋する風景が
新幹線の駅舎からも
垣間見られて
各駅停車のこだま号
定刻に発車する。
自由詩
定刻
Copyright
あおば
2008-04-11 06:25:07