スノードロップ
亜樹

えいえん
ということばを
舌さきでころがす。
それはきっと
赤道直下に
ふる雪の
たよりない感触に
にている。

 首をのばして
 のぞくキリンが
 ながいまつげを
 ふるわせながら
 おかしそうに笑うんだ。
 そんなものは
 ずいぶん前からあったのに、と。

さびしいから死ぬのは
うさぎではありません。
さびしいから死ぬのは
人間です。
けれども「社会的動物」という
檻の中、
飼いならされたひもじさは
白くふわふわたよりなく
どこかうさぎに似ています。


自由詩 スノードロップ Copyright 亜樹 2008-01-17 02:38:20
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