「ねぇねぇ、サンタさん。」

「ねぇねぇ、サンタさんはいまなにをしているの?」

「クリスマスまでなんてまてなーーい!」


あらあら こまりましたね
それじゃあ とくべつに
ちょっとだけ 
ふだんのサンタさんをのぞいてみましょう


サンタさんのことが気になった子は
こころのなかで
「ねぇねぇ。」とよびかけてごらん
きっととおくにいるサンタさんのことが
不思議なちからで
みえるようになるでしょう

きっとあなたのしつもんにも
サンタさんなら
ちゃんとこたえてくれるはず

だけど あんまりよびとめて
サンタさんにめいわくをかけちゃいけないよ
わかりましたか?

それじゃあ どうぞ





「ねえねえ、サンタさん。サンタさんはいまなにをしているの?」


おせんたくをしているよ

よごれたようふくを
あらってみてごらん
それだけで
なんだか じぶんが
あたらしくなったきがするのさ




「ねえねえ、サンタさん。サンタさんはいまなにをしているの?」


おそうじをしているよ

おかたづけをしてごらん
ちょっぴりへやがひろくなったきがするね
なんだかえらくなったような
ほめられたくなるような
そんなきぶんになったりして
とってもきもちがいいものさ



「ねぇねぇ、サンタさん。サンタさんはいまなにをしているの?」


おりょうりをしているよ

ごはんをつくるときは
おなかがぺこぺこになるまえに
じゅんびにとりかかろう
つくってるそばからたべていたら
テーブルの上にならべるものが
なくなっちゃうからね



「ねぇねぇ、サンタさん。サンタさんはいまなにをしているの?」


トナカイたちにもごはんをたべさせているよ

クリスマス・イブの夜には
せかいじゅうをかけめぐるんだよ
いっぴきずつなまえがあってね
いつもとってもなかよしなんだ
かぜなんかひかないように
えいようをつけておかなくっちゃね




「ねぇねぇ、サンタさん。サンタさんはいまなにをしているの?」


ともだちとおしゃべりをしているよ

サンタさんにだってともだちはいるよ
サンタクロースのともだちも
サンタクロースじゃないともだちも
みんな サンタクロースは いるって
ちゃんと知っているのさ
あたりまえだね!
たのしいときもくるしいときも
クリスマスの日もそうじゃない日も
みんな応援してくれているのさ




「ねぇねぇ、サンタさん。サンタさんはいまなにをしているの?」


ほんをよんでいるよ

サンタさんにもわからないことが
たくさんあるんだ
だからいっしょうけんめい
おべんきょうもしているよ
それにせかいじゅうのほんをよむと
みんなのことも
よくわかるようになるからね
サンタさんはみんなのことを
もっともっとよくしりたいんだ




「ねぇねぇ、サンタさん。サンタさんはいまなにをしているの?」


てがみをかいているよ

いつもいつもたくさんのてがみが
せかいじゅうからとどくんだ
クリスマス・イブのよるにまくらもとに
てがみをおいてくれたときも
ちゃんとよんでいるんだよ
そのときは おとなになったあなたにも
いつかよんでほしいから 
そっとかえしてあげているんだ
てがみをかいてみてね
サンタさんにでもいいけれど
パパやママやお友だちや
大きくなったじぶんにでもいいよ




「ねぇねぇ、サンタさん。サンタさんはいまなにをしているの?」


おふろにはいっているよ

おふろにはいるとなぜだか
いやなきぶんもながれていってしまうものさ
はいりかたはじゆうだけれど
みんなのおくにやおうちのやりかたで
きもちよくはいってね
サンタさんはゆぶねを
あわでいっぱいにして
あひるさんもうかべてみたよ





「ねえねえ、サンタさん。サンタさんはいまなにをしているの?」


ふわあ もうねむるところだよ

ベッドにはいったら
まどからほしぞらが見えるよ
カーテンをしめて
あかりをけして
さあ おやすみなさい
あしたも いいひになるといいな
ん? ねむれないのかい?
めをとじて サンタさんに
あなたのことをかたってごらん?





どうです? よくわかったかな?
ふだんのサンタさんってじつはこんなふうです
あんまりわたしたちと
かわりませんね



だけど なにげないふつうのひの
ちょっとしたことや ささいなことの
ひとつひとつのことが
とくべつな日につづいているんだって
そしてそういうことが
とってもたいせつなことなんだって!


クリスマスが近づいてくると
サンタさんは まいにちまいにち
おおいそがしです

こんどはクリスマスのそのひまで
サンタさんを
いっしょに見てみましょうね




(つづく)




自由詩 「ねぇねぇ、サンタさん。」 Copyright  2007-12-11 22:31:20
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