路地裏マウントホール
黒川排除 (oldsoup)

やがて知らない街で ぼくらは旅に出たことを心底憎み 育つだろう
明かりの消えた街頭が時折点滅する 宇宙の言語だテレパシー
保全のために まったき保全のための遊歩を 遊歩するんだ
こぼした飲み物のように未だ浸透せず うわついている街路を巡り
残された人達がアァと言えば じぶんもイィと答えるだろう

放棄したんだ ぼくらは常に 忌むべき過去のことを
写真 アルバム ペプシコーラのボトルキャップコレクション
え 大人になったふりをそれだけですませてしまうんでしょうか
飼っていた黒猫とは 電話無しで遠く会話することが出来た が
そうゆうことを言うのであれば 電柱と浮気する用意もある

追随ではない 確かにそれは待ち受けていた
整列だけうまくこなせば 点在できる その時代を知っていたんだ

若い連なりの中で ただ一度の起伏を待ち伏せていたあの時
降ってもいない雨に濡れた電線が すべらせていた街の面影を
我先に受け取らんと 口を開けるぼくらから ぼくは離れた
葬る儀式のよう 目を伏せて またさようならも言わずに お別れする


自由詩 路地裏マウントホール Copyright 黒川排除 (oldsoup) 2004-06-14 00:41:40
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