寂一夜
智哉

在るのは裸の身体だけ
愛されることの亡い裸体
持て余し自慰行為に溺れ
その声に驚愕し絶望し落胆する
脱力した身体を毛布に包み
無理矢理眠りに沈み込む
愛欲を押し出せば何か変わるだろうか
この瞬間に涙を流せば何か変わるだろうか

今もこの裸体を包むのは
嫌悪感と毛布と独寂感


こんな夜でも
月から一雫貝殻が落ちれば
睡蓮は花咲くのだろうか
そしてその時あなたは
私の隣に居てくれるのでしょうか
百年経ったことを共に感じてくれるのでしょうか



自由詩 寂一夜 Copyright 智哉 2007-11-18 23:53:51
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