愛し方が足りない
相良ゆう

父も母もわたしのことをよく心配してくれます
私はそんなに心配しなくても大丈夫なのにと思っているのに
何かと気にかけてくれるのです

両親から言わせると私には「自愛がたりない」のだそうです

私が思うに
私は私なりに自分のことを愛しているのだけれど
両親の目にはきっとその愛し方は歪で見えて
とても愛しているようには映らなかったのでしょう

きっと私の刹那主義的な愛し方と
両親の母性と父性にあふれる愛し方とは
相容れないものなのでしょう

私のような自殺ですらも
自愛のひとつのかたちとみなすような
反社会的な考え方を持っていると
多分にその考え方が言動にも影響してくるのでしょう

でも私は両親を悲しませたくはないし
きっと彼らとは分かり合えないけれど
私にとってはかけがえのない人たちだから
いつも「うん、ありがとう」とだけ答えてお茶を濁します







未詩・独白 愛し方が足りない Copyright 相良ゆう 2007-11-13 14:47:40
notebook Home 戻る  過去 未来