プリズム

あおいみどりのなかに
まわる
スプリンクラー
目で見る
満ちゆく初夏のとき


日々は
やわらかに途切れていく
うたうように
そうして また
繋がるために

むすうのひまつが
いま
くちもとで
ほどけた


頬くすぐるくらいにあまいことも
ふらつくくらいの厭わしいことも
ひとつのことに通って
いいかげんな綴りで書いた
いいかげんな名前も
いつかやさしく
滲んで
まもりたい、
と ひとつ
だけに
発される

いまあなたのくちもとで


どこまでも続く
色色たちを
もう 置いていかないように

白いままの腕を
陽溜まりまでずうっと
伸ばす


自由詩 プリズム Copyright  2004-06-05 14:23:53
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