ガーラント
キメラ


真空伝記は
竜の背にもエレクトロを静電し
暗がり黄走る永いひかりの連なり
真っ先に稲光る

ころげた永遠
ただ白い歩記は錯乱する程に
つよい顔のような夕暮れ
きこえなかったよ
一華のシソフレニーがまばらな円に砕け
祝福をうけた優しいままの寝床を燃やし
揺らす黒い白日に
いまでは鮮やかな死を描きもしない

小鳥小鳥
うたえばたのしき
あの段差より
一呼吸で駆け抜け
キラリ翔り
限りなき影の集積地
どこまでも続いたχ旋律よ

ああ
銀河の裂傷
殺したオルゴール
刻印くじり
焦げ茶の寝息ひそか
山林の罪深き庵にて
失った夢の懇情に砕けろ


メモリア
灼熱の溜め息
零しながらやがて
開ける雲間にも
只ならぬ意志の模造酒
しとりしとりと

いつかを叶えて
どうしようもなく甘く切ない
不思議な宵の美食





自由詩 ガーラント Copyright キメラ 2007-08-18 22:02:24
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