雨雨雨雨
太陽の獣

明日は晴れろよ
特に何もないけれど
たまにはわがまま聞いてくれよな


冷たい雨に打たれ続けて
雑な彫刻が出来上がっちまった
素材は「消耗品」または「使い捨て」
何が出来た?
悲しいね
こんなものくれてやる

手ぶらな僕は打ち付ける音に響いてる
それは虚しいから無無しいに変わる瞬間を捉えきれずに
雨の牢屋で時が来るのを
ただ待っている罪人の震え

瞼を開いたって雨が邪魔する
微かに見えたあのビルの人影だって希望にはほど遠いし
光でさえ入り込めないこの牢屋から
逃げ出す事なんて出来るものかよ

振り向いたそこにはズタズタの彫刻
抱き締めた僕は傷だらけだ
せめて赤くなってくれればいいものを
流されていくのだから笑っちゃうよ


もしも


もしもだよ

もしも例えば奇跡がさ
そう、もしも明日に天変地異でも起きたとしてさ
晴れにでもなったとしたらさ
お前に名前を付けてやるよ

僕とは違う、違う名前を



自由詩 雨雨雨雨 Copyright 太陽の獣 2007-08-15 20:21:32
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