微粒子
A道化







小さく折れ曲がり
玉蜀黍畑にうずくまる
光と共に、空から
夥しく剥がれ落ちる玉蜀黍の葉の
激しい葉脈を見上げる


光、
青、深緑、
夏、
という、灼熱


わたしは、ただ、
生き埋めになってゆく小さな臓器とそれを包む淡い皮膚
膝に歯を立てる、そして、その跡に唇を当てる、ねえ誰か、
ここにいること、ここにいること、ここにいること、
を、( 誰か、


小さく、折れ曲がり
玉蜀黍畑にうずくまる
小さく、淡く、灼熱の中
( ああ、ここにいることが、
 声にならない、)


2007.7.18.


自由詩 微粒子 Copyright A道化 2007-07-19 08:57:13
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