アキラ

うつくしい白を見た
白はすなわち無、というわけではなく
様々な存在を表現していた

 やさしくあたたかな白を見た
 白は世界をつつみこむかのような
 やわらかな空気を生みだした
 ゆるやかに時間が進む

 つめたく孤独な白を見た
 白はひとりで涙をこらえながら
 頑なに世界を拒んでいた
 そこだけ時間が静止する

 どこかうらやましくなる白を見た
 白は迷いをただよわせることなく
 世界に自分を誇示していた
 新しい時間が流れ出す

うつくしい白を見た
白に人を重ねている自分がいた
様々な存在が時間を動かす
そんな世界と重ねていた

人と創造物のつながりを見た


自由詩Copyright アキラ 2007-07-15 06:20:29
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