レム睡眠
アハウ

朝日を浴びた
午前のビルは眠る

ホワイトカラーは忙しく
陽のすがすがしい建物を行きかう
日々新しい計画をその通りに実行する

神経情報が生き生きと色彩豊かに
インターフェイスに表示されて
脳は活発に働く

建物は午前のまどろみの中
静かに我々の体を中に浮かすため支える

ガラス越しの風景は
ここちよい空調で
爽やかさを増す

眠り続ける建物は
居立ち 座り続ける 我らは
共生している

地水火風空 集合 離散を繰り返す
建物あるいは人体

今日 この午前に
我らこの建物に腰をすえ


情報にアクセスし 資料を読み
キーボードを操作し

神経を興奮させて
建物はレム睡眠

人体はきっと建物の夢にちがいない


自由詩 レム睡眠 Copyright アハウ 2007-06-20 14:31:17
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