曇のち晴の世界
霜天

薄曇の中途半端な昼下がりです


どうにかなるとつぶやいたあなたと
なんとかなると空を仰いだ僕と
いかがお過しでしょう
青混じりの雲は風に流れて
それでも僕等の真上です

少しずつ足元から未来が侵食してきて
選択肢が溢れ出してくる
とりあえずおなか一杯に
どうなっていくんだろうとか詰め込んでみるけど
満足なんて出来るわけもなく


曇のち晴
表か裏かの単純さで
進んでいければいいのにね
どこもそこも隙間が多くて
知らないうちに捕まってしまう

どうにかなりそうで
どうにもならないことを
選び取っているのは結局僕等で
見掛けは輝いてみせるから
いつだって扱いに困るんだ


曇のち晴
そんな単純さで世界が回ってるとは思わないけど
無いものを望んでしまうのは
僕等が僕等でいるためかもしれない


曇のち晴の世界
晴れたら何が見えるだろうか


自由詩 曇のち晴の世界 Copyright 霜天 2004-05-13 16:23:04
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