右足の行方
三条



じりじりと体の焼ける音が

意識の彼方で鳴すの

「痛い、痛い、止まないで」

本能がわたしを殺すわ

見通しなど立つわけもない

切り立った行き止まりにただ居る


先の無いと言うことが

どうしようも無いと言うことが

こんなにも惨いこととは知らず

昨日までのわたしは気付かずに

この行く先が

即ち死を意味し

死ぬのには

焼け焦げるこの心臓を

捨てる他にないのです


ああ、あなた

わたしをここへと導いたなら

どうでしょうここでずっと

わたしと

行き止まりを見つめては、くれませんか


嫌ならば

仕方の無いことです

わたしの心臓が

真っ逆様に

行き止まりを体現するのみです。





自由詩 右足の行方 Copyright 三条 2007-06-10 22:36:57
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